2023年5月2日にHYBEが投資家とのカンファレンスコールの中で言及した「ダイナミック・プライシング」が話題になっています。
HYBEはすでにユンギさんのソロツアー北米公演のチケットをダイナミック・プライシングで販売しており、何も知らずにチケッティングに参加したアミさんからは戸惑いや怒りの声が数多く出ていました。
実際にチケッティングした方のコメントです。
「チケット代だけで250万ウォン(約25万円)かかった。転売屋から買ったのではなく、直接原価で買ったのに。チケットマスター(チケット販売サイト)に文句を言ったが(ハイブの)底が見えた」
「22ドル(約三千円)を払って有料メンバーシップに加入した後、抽選を通じてチケットが買える権利を得たが、チケッティング当日400ドル(約54.000円)だったチケットがクリックする度に価格が急騰し1800ドル(約24万円)まで急騰して結局あきらめた。コンサートにはお金のある人だけが行けるようになるでしょう」
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HYBEが導入したダイナミックプライシングとは何なのか、BTSにどのような影響があるのかを記事にまとめました😕
HYBEが導入した「ダイナミック・プライシング」とは
「ダイナミック・プライシング」とは、需要に合わせてチケットの価格が上下するシステムです。
わかりやすい例で言うと、ユニバーサルスタジオジャパンやディズニーリゾートは「ダイナミック・プライシング」を導入し、需要予測に応じて入場チケットの価格を変動させています。
また、コンサートチケットの「ダイナミック・プライシング」は海外で広がりを見せていますが、日本でも浜崎あゆみさんやスピッツなどが導入しています。
アーティスト側にとっては、収益の最大化とともに日によって満杯になったり空席があったりする客席のバランスを整えることにもメリットがあります。
ダイナミック・プライシングは転売対策に効果がある?
ダイナミック・プライシングのメリットとして、一番に言われるのが転売屋の対策です。
定価で販売されたチケットが転売屋に買い占められ、高額で転売されるケースは常に問題化しています。
2021年に行われたBTSのロサンゼルス公演では100万円以上で転売されたチケットも確認されており、なんとか出来ないものかと怒りを表明するアミさんもいました。
転売屋を稼がせるくらいなら需要に合わせてチケット価格を変動させ、アーティストに利益が入る仕組みにした方が良いという考えを持つファンは少なくないと思います。
ただ、販売時の需要で価格がどんどん変わってしまうので、同じブロックの座席でも買ったタイミングによって30万円で買った人もいれば5万円で買えた人もいる、、
という状態になる可能性もあるため、ファンの中で不公平感が生まれることは否めないでしょう。
チケット価格が下がってお得に買えることも
土日など、希望の多い日は価格を上げて、その分平日は安くすることで、土日に行きたかった人が平日に回ったり、行く予定の無かった人が「チケットの安い平日の公演なら行ってみようかな」と思うこともありますよね。
ダイナミック・プライシングの導入で売れるチケットの価格は上げる一方で、売りにくいチケットが安くなるのはファンにとっても嬉しいことです。
例えば、自分の国でのコンサートではチケットが高額だったり入手できなかったりしたファンでも、別の国でチケットが安くなっている場合は旅費をプラスしてでも推しに会いに行けるチャンスがあるのは良いことだと思います。
ただそれも一般的なコンサートに通用する仕組みであり、BTSのように世界中でコンサートチケットを求めているファンがいくらでもいるアイドルに関しては、ファンが被る不利益の方が大きいような気もします。
BTSのコンサートチケットが高騰する?
HYBEはユンギさんの他にもTXTのコンサートチケットでも「ダイナミック・プライシング」を導入しており、今後すべての所属アーティストで適用していく予定としています。
販売価格から何十倍にも跳ね上がることのある「ダイナミック・プライシング」。ファンからは批判の声が高まることも多くありますが、最近では多くのアーティストがこの仕組みを使ってチケットを販売しているため、流れは変えられないのかも知れません。
そうなれば元々需要の高いBTSのチケット価格が急騰することは避けられませんし、それがメンバー兵役後の再集結だったりすると、予測もできないくらいに値段が跳ね上がりそうです🥲
人気アーティストだと50万円以上の値がつくこともある「ダイナミック・プライシング」。。HYBE所属のアーティストは皆アイドルで、ファン層はメンバーと同年代の若い世代をターゲットとしていますよね。
ダイナミック・プライシング導入で高額なチケット価格になっている海外アーティストは30代以上がほとんどで、HYBEアイドルのように若年層のファンダムを抱えながらこのシステムを利用している例は見かけません。
浜崎あゆみさんやスピッツでもそうですよね。浜崎あゆみさんは40代でスピッツは50代、ファン層も同じ年齢層でしょう。
若い世代で数十万円のチケットを購入できる人は、一体どれくらいいるでしょうか。
今後、コンサートを観覧できるかどうかでファンダムの中の所得格差が浮き彫りになってしまいそうです。