国政監査で公開された「HYBEアイドル内部報告書」について、HYBEの方針を指導する立場であるパン・シヒョク会長がこの報告書を会社幹部に共有するよう指示していたことが、10月30日に明らかになりました。
報告書を作成したとされるカン・ミョンソク前Weverseマガジン室長が職を解かれたばかりで、今後はパン会長に対する責任論も浮上しそうです。
同日に公開されたメールの記録によると、2022年1月6日、パン会長はカン前室長が共有した「週刊音楽産業レポートIII」について、「ZICOも共有対象に追加してください」と返信しています。
このメールの受信者には、当時の人事最高責任者であり現ADOR代表であるキム・ジュヨン氏も含まれています。
この報告書にZICOさんを追加したのは、彼が設立したKOZエンターテインメントが2020年11月にHYBEに買収されたためです。
ZICOさんはHYBE傘下のレーベル代表となったため、この報告書の共有対象に加えられたのです。
(この報告書は毎週発行され、ハイブおよび傘下のレーベルの最高責任者(Cレベル)に送られていました)
業界関係者は「ZICO自身もアーティストであるため、会社が買収された初期段階では彼がこの報告書を嫌悪感を持つかもしれないと配慮して、共有を避けていたようだ」と、共有の指示が2020年ではなく2022年になった理由を述べています。
つまり、アーティストが嫌悪感を持つような内容であることはしっかり認識していたということですよね。
さらに2023年6月28日にも、パン会長がHYBEの企業戦略室の一人を追加するよう依頼し、カン前室長が「追加しました」と返信した記録が残っています。
このメールのやり取りに関してHYBEは「イ・ジェサン代表の謝罪文以外に特にコメントはない」としています。
ZICOさんはSNSで「その報告書を見たこともなければ、メールを開封したこともない。自分が受信者に追加されていた事実を今回の記事で初めて知った」とコメントしました。
パン会長がこの報告書の共有を管理していたことが明らかになり、責任論が高まると予想されています。
すでにHYBEは、報告書を作成したカン前室長を29日に職務から解いています。また、イ・ジェサン代表も「世論を把握するために一部のリーダーシップだけに限定して共有されたが、その内容が非常に不適切だった」と謝罪。
「K-POPアーティストに対する過激で品位に欠ける表現が含まれていたこと、作成者の個人的な見解と評価が追加されていたこと、そしてそれが文書として残ったことに対し、会社を代表してすべての責任を認め、深く反省している」とコメントしました。
しかし明らかになっている事実では、誰がどう見ても内部報告書はパン・シヒョク氏の指示によって作成され、彼の指示によって配布されていたのです。
つまりパン・シヒョク氏が発行したと言っても過言ではないでしょう。
これでもまだ、パン氏は誠実な対応をしないのでしょうか?