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HYBEのSMエンターテインメント買収とは?買収の経緯や最新情報まとめ

SMエンターテインメントを買収したHYBE

最近K-POP業界を騒がせているHYBEのSMエンターテインメント買収騒動

今や韓国を代表する企業となったHYBEですが、BTSというグループがなければ存在しない芸能事務所であることは間違いありません。

そんなHYBEが中心となって巻き起こっている買収劇。この騒動の何が問題で、今どのようなことが起きているのか?日本からではわかりにくいことも多々ありますよね…。

こちらの記事ではHYBEとSMの最新情報から、これまでの経緯を分かりやすくまとめました。

当初より泥沼化している買収騒動がどうなるのか、、BTSの活動にも影響しそうな現在の状況を少しでも理解しておきましょう🙂

目次

HYBE vs SM・カカオ

K-POP業界の最大手芸能事務所である、SMエンターテインメント

2023年2月24日、現在SMエンターテインメントの筆頭株主になっているHYBEは、HYBEの買収提案に反発したSMが提携先のカカオエンターテインメントと締結した契約に対して必要な法的措置を取ると表明しました。

(HYBEがSMの筆頭株主になった経緯はこのあと解説します)

この契約は、

カカオにSMエンターテインメントのアルバムや音楽を独占的に流通させる権利と、SMの新株を購入する先取権を与えるもの。

HYBEがSMの筆頭株主となり買収を進めている中で、23日木曜日に突如明らかにされました

なので、HYBEは翌日ただちに抗議をした、という形です。

HYBE「SMに対して民事・刑事の両面から必要な法的措置をとる」

「業務委託契約の内容を知り、驚きと懸念を感じた」 と、HYBEは声明を出しました。

「この契約書に含まれる法的問題については、現在検討中である。その結果次第では、民事・刑事の両面から必要な法的措置を講じます」とコメント。

HYBEは、この契約はカカオが先取特権を利用してSMの株を増やし続ける可能性を意味しており、他の株主が持つ資産の価値を損なうため、一般株主を苦しめる結果になると主張しました。

「SMが譲り受ける重要な営業権に比べ、見返りが不当に少ない」とHYBEは指摘。

「この契約はSMの株主の価値を損ない、SMアーティストの権利を制限し、SM従業員の将来を制限するものだと考えています。現SM経営陣はこの契約の詳細に関するすべての意思決定を中断すべきだ」

上記のように声明を締めくくっています。

HYBEがSMエンターテインメントの筆頭株主になった経緯

HYBEは2023年2月2日、「SMの支配を目的とした敵対的合併・買収だ」とSM側から批判されているにもかかわらず、創業者のイ・スマン氏からSMの株式14.8%の取得を完了させました。

そして、HYBEはさらにSMの株式40%を3月31日に予定されている定時株主総会までに取得することを目指しています。

HYBEのパク・ジウォンCEOはHYBEの業績に関する電話会議で、「HYBEによるSM株の買収は敵対的な合併や買収ではないと考えている」と語りました。

さらに、下記のように主張。

「SMの筆頭株主(イ・スマン氏)が保有する株式を相互の同意を得て購入することに合意した」

HYBEはSM経営陣に敵対するつもりはない

「HYBEは、BTSの大きな成功にいたるネットワークやノウハウを利用して、SMのアーティストが北米市場に進出するのを支援することができる」

また、HYBEとSMが互いに協力することによるメリットも強調しました。

「東南アジアと中国におけるSMの圧倒的なインフラストラクチャーは、HYBEのアーティストが市場に参入するのにも役立ちます」

買収時にはこう語り、あくまでも友好的に進めようとしていたパク・ジウォンCEOでしたが、SMとカカオとのさらなる提携には黙っていられないと、危機感を募らせているのでしょうか。

反発するSMエンターテインメント

SMは、今回HYBEが出したカカオエンターテインメントとの契約を批判する声明について、「HYBEが契約文言を悪意を持って誤訳している」と非難しました。

「カカオにSMの新株を購入する先取権を与えるもので、一般株主に不利益が生じる」という主張には、「第三者割当による新株発行で投資資金を調達する計画はない。新株発行の限界に近づいており、定款を変更せずに新株を発行することは法律上不可能」と反論。

つまり、法律上すでに新株発行はできない状態であり、カカオに新株の先取権を与えるわけがないと主張しているのです。

また、SMがカカオに「無期限」の音楽配信権を提供したというHYBEの主張を否定し、今後は契約を締結する際に詳細な契約条件を協議するとしました。

SMは、HYBEの敵対的買収の試みがK-POP業界の独占を招き、株主に不利益を与えているとコメントしています。

SMが行う一兆ウォンの投資

SMエンターテインメントは2月23日、所属アーティストの世界市場への進出を促進し、K-POPファンのグローバルなプラットフォームを構築するためのプログラムに1兆ウォン(約1,032億円)を投入すると発表していました。

この計画は、SMがYouTube公式チャンネルで発表していたグローバル拡張および投資戦略に含まれているとのことです。

1兆ウォンの予算は、米国、日本、東南アジアなど海外の主要市場に制作拠点を設け、現地で新人K-POPグループを立ち上げるために使われる予定。

すでに多くの韓国芸能事務所が多国籍メンバーによるK-POPグループを次々に誕生させている中で、これからまた新たにプロジェクトを始めるとして、どれだけ注目され人気を獲得できるのか疑問ではありますね…。

SMは今年下半期にNCT Tokyoを、2024年下半期に日本のK-POPグループと米国を拠点とするグループを1組ずつデビューさせる計画を立てています。

「私たちはカカオエンターテインメントと合弁会社を設立して、アメリカにグローバルプロダクションセンターを設立し、現地の芸能事務所の買収も推進していく」と、SMエンターテインメントはYouTubeの動画で発表していました。

「韓国人アーティストをアメリカで活動させるだけでなく、現地でキャスティングされ育成された歌手もデビューさせる予定」とのことですが、すでにそうしたコンセプトのアイドル自体が飽和状態であるように感じます。。

SMのチャン・チョルヒョクCFOは「2025年にSMの株価を1株当たり36万ウォンにするのが目標だ」と語っています。

ちなみに、2023年2月24日の終値で121,000ウォン

あと2年で倍以上の株価にするとしたらBTSを超える人気アイドルを複数誕生させる必要がありますが、BTSでさえ世界的な人気を獲得するまでデビューから長い年月がかかっていますよね。

一方で、SMは前日に自社の株式を合計で2万5000株(約30億ウォン)で購入、木曜日にはさらに3万1194株を購入する予定だと公表されています。

これに対し筆頭株主であるHYBEは、これ以上の自社株買い占めは控えるように警告。

「会社の資金を大量に使って自社株を購入する行為は、『株価を支え、株主の利益を高める』という純粋な目的とは見なせない。今回の購入は法律で禁止されている株価操作に当たる可能性がある」と指摘しています。

ただ、HYBEも今後SMの買収をさらにすすめる方針であり、最終的には40%を取得するとしているので、SMにしてもHYBEにしても今更「株主の利益」なんて言い出すのはちょっと白々しいなぁとも、感じてしまうのでした…。

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