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HYBE、コメント投稿者を告訴するも不起訴に…「”言論操作”は虚偽とは言えず」

「ネイバーニュース」のコメント欄で、HYBEに対して「言論操作」や「精神病」といった表現を用いたネットユーザーに対しHYBEが法的措置に踏み切ったものの、検察は「嫌疑なし」との結論を下しました。

「言論操作」という表現が虚偽とは断定できず、無礼な発言についても個人の意見表明の範囲内と見なせるという判断です。

7月20日、韓国メディアが入手した不起訴処分決定書によれば、仁川地検富川支庁は「情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律違反(名誉毀損)および侮辱の疑い」で告訴されたA氏に対し、今月4日付で「嫌疑なし」として不起訴処分としました。

A氏は昨年9月、カナダ・オンタリオ州にある自身の住居から、「HYBE発グローバルガールズグループ“キャッツアイ”、米ビルボード『バブリング・アンダー・ホット100』入り」というタイトルのネイバーニュース記事のコメント欄に、「ああ、そういえばHYBEはこの前アメリカの言論操作会社を買収した」という内容のコメントを投稿。

その後、別の記事「怒りを爆発させたミン・ヒジン…HYBEとの訴訟費だけで23億ウォン、家を売らなければならないかも」という記事のコメント欄にも、「HYBEは集団で精神病にかかったみたいで、パン・シヒョクに過剰演出されたのか、まるでハマスのように過激で攻撃的な姿勢をそのまま貫いている」と書き込んだのです。

これに対しHYBE側は、「被疑者はHYBEが広報代理会社『ザ・エージェンシー』を買収したことについて、虚偽の事実を提示して不当に言論操作をしているように見せかけ、名誉を毀損した」「HYBEを精神病にかかった会社と表現し、テロ組織ハマスに例えることで侮辱した」と主張し、提訴しました。

しかし検察は、「『ザ・エージェンシー・グループ』はそもそも芸能人に有利な編集を行う広報会社であり、『言論操作』という表現が虚偽の事実とは言い切れない」と判断。

さらに、「HYBEがアメリカでも言論操作を行ったという趣旨でコメントされたとは断定できず、『ザ・エージェンシー』を言論操作会社と表現したからといって、HYBEの社会的評価を損なったとは言い難い」として、証拠不十分を理由に不起訴としました。

A氏は「HYBEはこの前アメリカの言論操作会社を買収した」とコメントを書きましたが、『ザ・エージェンシー・グループ』が言論操作会社であることは否定できず、しかも事実を述べたのみで「HYBEが言論操作をしている」と書いたわけでもありませんから、その発言が名誉毀損に当たることはない、ということです。

また検察は、「問題となったコメントには『精神病者』『ハマス』といった無礼な表現が含まれているが、これらは個人的意見の表明と見なせる余地がある」とし、「関連する事案はすでに複数回報道されており、世間の関心事であること、公的人物や公的な事案に対する侮辱罪の成立可否はより厳格に検討されなければならないことなどを総合的に考慮すると、コメントの内容だけでHYBEの人格的価値に対する社会的評価が損なわれたとは言えない」と判断。

そして、「HYBEの主張を裏付けるだけの証拠も存在しない」と結論付けました。

今回の事例でより深刻なのは、HYBEがネイバーニュースのコメント欄を一つ一つ細かく監視していると見られる点です😨

一般ユーザーによる軽い皮肉や風刺といった、他愛のないコメントに対して大企業が法的措置を取るという対応は表現の自由を萎縮させかねません。

もし、一般人のちょっとした意見表明や感情の吐露が、すぐに名誉毀損や侮辱として訴訟に発展するなら……

SNSやコメント欄、さらにはこのブログのような場で自由に意見を表明すること自体がリスクとなってしまいますよね🫢

HYBEのような芸能事務所に求められているのは、アーティストへの適切なサポートやマネジメントであって、ファンの言動を監視することではないはずです。

アーティストを応援するファンの健全な言論空間が失われないためにも、このような事態は避けなければならないと思います。

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