NewJeansのメンバーであるハニさんがHYBE内でのいじめ被害を訴えたことを受けて、韓国の雇用労働部は11月18日、この件が法律の適用対象外であるとして調査を終了しました。
これに対して、イギリスのBBCが韓国のエンターテインメント業界が抱える過酷な現実に焦点を当てた記事を公開しました。
BBCが伝えるハニさんの事例とK-POPアイドルの現状
11月20日(現地時間)、BBCは「K-POPスターは労働者か?韓国の答えはノー」というタイトルで、ハニさんが体験した職場内いじめの疑惑と、K-POPアイドルたちが置かれた不安定な立場について取り上げました。
記事では「NewJeansは昨年、他のどのK-POPガールグループよりも多くのアルバムを売り上げ、ファンを世界中に持ち、韓国で最も人気のあるアーティストの一つである」としつつ、「韓国政府は、NewJeansのメンバーが労働者ではないと認定している」と指摘しています。
エンターテインメント業界の課題
BBCは、NewJeansを取り巻く状況を通じてK-POP業界の労働環境にも言及。
「彼らは非常に長時間働き、しばしば週7日、数ヶ月にわたって連続して活動を続けている。休息期間が明確に定義されていない」と釜山大学の助教授のコメントを引用し、「正規雇用でも労働組合もなく、政府機関も保護に関与しないため、搾取が常態化している」と分析しています。
韓国の弁護士であるチェ・チュンファン氏は、「現在、韓国では有名人やアーティストの労働権を守る具体的な法律がない。この問題はエンターテインメント業界の長年の課題を浮き彫りにしており、早急な改革が求められている」と述べています。
SNSで広がる議論
SNS上でも、この問題は大きな波紋を呼んでいます。
一部のユーザーは「法律上、職場内いじめに該当しないという点は理解できるが、これはK-POP業界の改革が必要だという事例に過ぎない」と指摘しています。
また、BBCはHYBEを「BTSやSEVENTEENなど人気K-POPグループを抱える韓国最大の音楽会社」と紹介し、「韓国のエンターテインメント業界は、外見や振る舞いに対して厳格な基準を課す高圧的な環境で知られている」と批判的に報じています。