HYBE会長であるパン・シヒョク氏が、今年上半期に約10億ウォン(約1億円)のインセンティブを受け取ったことが話題になっています。
最近はHYBE株価が急落していることもあり、パン会長に対する批判が高まっているようです。
パン・シヒョク氏への批判の背景
パン会長は今年3月、自身の年俸を1ウォン(ほぼ0円)にすることを公表。
これは、会社のリーダーとしての責任感を示すためのものだとされ、多くの人々に好意的に受け取られました。
しかし、実際には10億ウォンという大きなボーナスを受け取っていたことが明らかになり、その姿勢に疑問が投げかけられています。
HYBEはパン会長のボーナス支給について「昨年の業績に対する正当な報酬」と説明しています。
会社側は、パン会長が主要事業を成功させ、会社のブランド価値を高めたことなどを成果として挙げています。
実際HYBEは2023年に前年比22.6%の成長を遂げていますが、それでも前年の成長率41.4%には及ばず、経営への不満が残っています。
株価の急落とスキャンダル
HYBEの株価はパン会長のスキャンダルが報じられた後、急激に下落しました。
8月14日には、前日比4.56%減の16万3100ウォンで取引を終え、4日間で合計8622億ウォンが蒸発。(15日の韓国市場は光復節のため休場)
HYBEの株価はこの一ヶ月だけで13.3%も急落しており、年初からだと32.46%の下落となって底が見えない状態です。
この株価の下落は、パン会長がアフリカTVのBJ(インターネット放送の司会者)とアメリカで食事をしたとされる映像が流出したことがきっかけです。
HYBE側は「偶然の出会い」と釈明していますが、投資家の中ではこれが会社のイメージを大きく損ねたと考えられています。
さらに、BTSのメンバーであるユンギさんが飲酒運転で物議を醸し、警察の調査を受けていることも、株価下落の要因の一つです。
ユンギさんの問題がBTS脱退や解散につながる可能性はないと考えられるものの、HYBEの未来に不安を投げかける出来事であったことは間違いありません。
HYBEの今後の見通し
HYBEは、NewJeans以降の新しいアーティストの成長や、BTSの完全体での活動が再開する2025年を見据えて、株価が回復する可能性があると考えられています。
しかし、パン会長のリーダーシップに対する信頼が揺らいでいる中、どのようにこの危機を乗り越えるかが注目されています。
投資家目線で見ればHYBEは2020年10月に上場したばかりの、まだまだ目新しさの残る会社です。
上場からわずか4年という短期間でありながら、SMエンタテインメントやミン・ヒジン氏など、、数え切れないほどのトラブルが連日報道されています。
また、手当たり次第に買収を繰り返す経営方針は、投資家から見ればきわめて不安定に見えます。
証券業界では、「短期的な成績よりも長期的な成長に注目すべきだ」という意見もありますが、現在のHYBEにはまだ多くの課題が残されています。